先週の連休からこの週末にかけ、爽やかな秋模様のなか、
美術館は多くのお客様でにぎわっています。
さて今日は、HEARTの関連企画の一つである、
美術館コレクション展特別企画
「山口の絵図」についてご紹介します。
本展は、山口県文書館さんからお借りした、
「御両国測量絵図(伊能大図写)」「行程記」など、
貴重な古絵図5点を紹介する展覧会。
絵図・古絵図とは、明治以前の地図類の総称のこと。
「山口の
地図」ではなく「山口の
絵図」という題名がポイントですが、
ズバリ見どころは、その「絵」としての味わいです。
現代地図は、情報がたくさんつめこまれているけれど、
ちょっと無機質で、記号化された、
実用重視の側面が強いですよね。
でも、今回ご紹介している「絵図」には、
そんな現代地図には失われてしまった
「絵としての魅力」
が溢れているのです。
例えば、山並みが上から見た等高線じゃなくて、横から見たスケッチのようだったり。
お寺には桜が咲いているなど季節感があったり。
山の裾野に柔らかく、巧みに入れられた「ぼかし」や「雲」の表現なんかには、
水墨画を思わせるようなところもあります。
今回展示している絵図は、いずれも江戸時代、
いまから約250年から150年ほどまえの山口を描いたもの。
身近な地名を見つけて、
そこからぐっと絵図の世界へ入り、
昔の山口の町並みを散歩してみませんか。
なお、会期中はワークショップもあります。
「絵図を片手に町を歩こう」
10月2日(土曜日)の9:30~12:00頃まで。
山口県文書館さんからゲスト講師をお呼びし、
いままさに展示中の絵図のコピーを片手に、
美術館~一の坂・商店街ルートを、
昔の町並みと比べながら実際に歩いちゃおう!
というイベントです。
定員は先着20名様まで。
まだ空きがありますので、美術館までお申し込みください。
お申し込み、お待ちしています!