8月31日・9月1日・9月2日と続いたこまねこウィークエンド。
最後を飾るのは「アニメーションワークショップ」です。
アニメーターの峰岸裕和さんと合田経郎監督が講師です。早々と定員に達したワークショップでした。遠くからもご参加いただいてありがとうございました。定員いっぱいでお断りしてしまったみなさん、ごめんなさい。

さて、合田監督の司会で始まったこのワークショップ。最初は、自己紹介代わりに、峰岸さんと合田さんで作られた映像の紹介です。トイザらスのCM、どーもくんの未公開映像、「ぼくはくま」、そして、スタジオの中を縦横無尽に走り回るスバルR360のミニカーの映像“run! subaru run!”が紹介されました。
そして、いよいよ峰岸さんの実演による、ナマこま撮り。

目の前でこまちゃんをさわっていく峰岸さん。いったいどんな動きをつくっているのでしょう?
と思ったら、こまちゃんがバンザイをしてくれて、会場一同どよめきが。
手だけが下から上に動くのではなく、
いったん体が下に向いて、
それから体ごと上に伸び上がるのですね。
うーむ細かい。

次は顔の表情です。

こまちゃんのまぶたが入ったケースが取り出されました。
ピンセットでまぶたを付け替えると・・・・
こまちゃんがまばたきしました。
まばたきでも、目を閉じる時と開く時では
速度を変える(!)のだそうです。
峰岸さんの手元はカメラを通してスクリーンに映し出されます。
みなさん峰岸さんの手元とスクリーンとを交互に見つめています。

まだまだ続きます。
今度はちょっと時間がかかっています。
出来上がったのは・・・・
走るこまちゃん!
思わず歓声が上がりました。
「走る動作だけでなくて、どうしてかばんの動きまできちんと計算できるんですか!」の質問に、
峰岸さんちょっと考えて
「これは12コマですから。24コマだったらもっと複雑に動かせます」と冷静に。
そのお答えにまた会場「ええええ~」と感嘆の声。

こま撮り見学の次は皆さんがアニメーション作りにチャレンジです。
使ったのはコクヨの「ヒラメキット まわしてアニメ くるくるシアター」に入っているゾートロープです。

紙のフィルムにこま撮りと同じ要領で
少しずつ変化させた絵を描き、
ゾートロープにはめてクルクルまわすと絵が動くのです。
自分が描いた絵が本当に目の前で動くと感激!
実はこの日のために、
峰岸さんは立体のゾートロープをご用意くださいました。

くるくる回すと中で鳥が大きくなったり小さくなったりしながら
はばたきます。立体でもできちゃうんですね。


会場では皆さん熱心に紙のフィルムに絵を描いています。
できあがった人からステージで上映会です。

峰岸さん自らゾートロープを回してくださり、
合田監督がコメントを。なんて贅沢なんでしょう!
しかも合田監督のコメントがやさしい!
「かわいいですねー」「よくできていますねー」
「カメラを通すとよく見えないけど、直接見るとちゃんと動いてますよー」「横向きの絵を入れるともっとクルっと回った感じにできるんじゃないでしょうか」などなど。

最後に参加者の皆さんには合田監督の特製こまちゃんフィルム2種をプレゼント。
一枚はこまちゃんがにゃーにゃー首をふるもの。
もう一枚はスキップしてくるっとまわっちゃうウキウキなこまちゃんです。
このゾートロープ、しくみは簡単なのにとっても楽しめます。
事前にテスト用に購入したゾートロープは美術館のスタッフにも大人気でした。
峰岸さんのアドバイスによると、コツは最初と最後のコマの絵を同じものにそろえること。そうすればエンドレスに動きが続きます。ぜひお試しを。