\ 山口県立美術館:ピカソ展
ピカソ展 幻のジャクリーヌ・コレクション

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山口県立美術館 753-0089 山口県山口市亀山町3-1 tel.083-925-7788
展覧会情報 展示作品 ギャラリートーク

 

■展示作品
偉大な芸術家だけれど、「わからない」芸術家でもあるピカソ。しかし、どんなにデフォルメされた人物像を描いていても、彼は決して現実から離れることはありません。常に現実から出発し、その時々の感情や感覚を素直に表現することが、ピカソ作品の大きな特徴の一つ。ピカソは、まるで日記を書くように絵を描いていたのです。
今回の展覧会では、彼の私生活を手がかりに、作品に込められたピカソの思いに迫ってみたいと思います。ピカソがどんな気持ちで作品を描き、何を表現していたのか。ぜひ、会場にてお確かめください。

1 妻と恋人の間で(1917-1933)
2 戦時下の恋人たち(1937-1945)
3 ジャクリーヌの支えた時代(1955-1972)I
4 わが妻ジャクリーヌ
5 エロチックなまなざし
6 素描の展開
7 ジャクリーヌの支えた時代(1955-1972)II

 

1 妻と恋人の間で(1917-1933)
ピカソの最初の結婚は、1918年、36歳のときでした。
革新的な「キュビスム」を展開していたピカソは、結婚の少し前から、それに平行してたいへん写実的な人物像を描くようになります。「新古典主義」と呼ばれるこの落ち着いた様式が現れるのは、穏やかな家庭生活を象徴するかのように、最初の妻オルガと暮らしていた時期とほぼ重なります。
やがて恋人マリー=テレーズが現れ、オルガとの結婚生活は破綻。新しい恋人の登場と合わせるように、画風は変化します。穏やかな画面は緊張をはらんだものとなり、マリー=テレーズの面影を宿した人物像が頻繁に描かれました。

主な作品 

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2 戦時下の恋人たち(1937-1945)
1936年、写真家で画家のドラ・マールを紹介されたピカソは、彼女に新しい刺激を受け、恋人として付き合うようになります。この頃、すでにオルガと別離し、マリー=テレ-ズとの間には娘が生まれていました。マリー=テレ-ズとドラという、全く性質の違う二人の女性の間を行き来するピカソの複雑な生活が始まります。
1936年にスペイン内線が勃発、1939年には第二次世界大戦が始まった暗い時代。二人の恋人に愛情をそそぎ、ときに戦争への怒りや不安に支配されながら、ピカソは制作を続けました。

主な作品 

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3 ジャクリーヌの支えた時代(1955-1972)I
ピカソがジャクリーヌに出会ったのは1952年。ジャクリーヌという献身的な妻を得た晩年、ピカソ作品は、ますます豊かに変貌し、自由奔放に展開していきました。
ここでは、ピカソが自由に作品を変貌させていく様子を、「男の顔」をモチーフにした作品でご紹介します。

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4 わが妻ジャクリーヌ
ピカソは、妻であり、晩年の20年にわたって美の女神であったジャクリーヌの肖像を数多く描きました。
今回の展覧会には、さまざまなジャクリーヌ像が出品されています。 エキゾチックな衣装をまとう彼女、日差しのなかで微笑む彼女。作品からは、老齢のピカソが、40歳以上年の離れた若い妻を、いかに愛おしんでいたのかが伝わってきます。
写実的で憂いを含んだ横顔などの、この場でご紹介しきれない魅力的なジャクリーヌの肖像は、ぜひ会場にてご覧下さい。

主な作品 

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5 エロチックなまなざし
女性に対する愛や葛藤を、制作の原動力としてきたピカソ。彼の芸術にとって、女性はなくてはならないものと言えます。ただ、作品の中での彼と女性たちの関係は、常に一定というわけではありません。
恋人同士として甘いひとときを過ごすときもあれば、アトリエで、画家とモデルとして、見るものと見られるものという緊張感をはらんで対峙することもあります。また、ピカソに忍び寄る避けようのない老いも、彼と女性の関係を微妙に変えていくのです。
ここでは、男女の親密な雰囲気を描いたピカソの素描作品をご紹介します。
 

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6 素描の展開
自由奔放に変貌するピカソ芸術を支えるものの一つは、そのずば抜けたデッサン力です。彼が素描の天才だったことは、13歳で美術教師だった父親をしのぐ絵を描いたというエピソードや、わずか16歳で王立美術アカデミーに合格したことからもうかがえます。
ここでは、スペイン時代の貴重な素描から、カラフルな晩年の人物像まで、ピカソの描線の魅力をご紹介します。
 

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7 ジャクリーヌの支えた時代(1955-1972)II
最後は、迫力ある大型の油彩作品を中心にご紹介します。晩年に展開される、まるで子供の絵のように素朴で力強い作品の数々。老いてなお、ピカソの創造力は尽きることなくあふれ出すのです。

主な作品 

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©The Yamaguchi Prefectural Museum of Art